犬の祖先がどんな動物かという事については、つい最近まで専門家によって意見が分かれていました。
オオカミ説、古代オオカミから派生した野生犬説、ジャッカル説などありましたが、現在はオオカミ説に落ち着いています。
オオカミと犬とでは、歯の数(42本)、骨格のつくり、妊娠期間、体温調節の仕方などが同じで、最近では血液やDNAの研究が進み、共通点の多いオオカミ説が有力となりました。
確かに、ジャーマン・シェパードやアラスカン・マラミュート、シベリアン・ハスキーなどは一見してオオカミとかなり似ています。
また、オオカミと犬を交配したオオカミ犬も巷で耳にするようになりました。
ただ、野生に近ければ近いほどきちんとしたしつけ、関係作りを子犬の頃から行わなければ、本能のままに赴き危険を及ぼすこともあるでしょう。
犬は身体の特徴の他、修正の面でもオオカミの血を受け継いでいます。
つまり、オオカミの習性に近い行動します。しかし、犬が人間と親しい関係となり、ずいぶんと姿形も愛らしく、野生であったころの血はだいぶ薄れてきています。
このオオカミの習性の考えをそのままに犬に適応する方もいらっしゃいます。
長くトレーニングの方法として「リーダー論」という犬の上に立つ、順位を決めるオオカミに基いた考えをしつけに取り入れていました。
しかしながら、近年では全てにおいて「上に立つ」リーダーやボスではなく、親しい先輩・母親や父親のような、時にはメリハリをつけてしつけをしたり、時には犬の目線になってみたり、家族や密接な関係とした上でのトレーニングが注目されています。
リーダーやボスとしてトレーニングすると、塩梅を理解している訓練士さんには良くても、ご家族の方がしようとするとすべてに置いて自身の考えを押し付けてしまいがちになり、完璧を求めるがあまりに褒めることをせず厳しく号令するだけとなり、反発心が芽生えたりや楽しくない生活になってしまいます。
リーダー論を適応する時には、必ず最後には褒めてあげてくださいね。
そうすることで、数十年共にする生活の中犬も楽しく過ごせるようになります。
また、犬はマーキングをしたり、庭に穴を掘ったり困った習性も、オオカミから受け継いでいます。
本能的な部分も大きいので、それを理解しじっくりと向き合っていきましょう。

犬の誕生と様々な犬種
人間と犬の付き合いが始まったのは、今から4~6万年前といわれています。
畜犬として飼われ始めたのは約 1 万2000年前。
人間が定住生活を始めたころ、 犬の祖先であるオオカミが、人の住んでいるそばで生活し、 残飯をあさったり、狩猟に同行するようになったといわれています。
オオカミが持ち前の嗅覚や聴覚を生かして獲物を見つけ、 人間がそれをしとめる、そしてオオカミは分け前をもらう ・ ・・ そんな関係ができ上がり、 オオカミは人からほめられることを喜びとするようになったと思われます。
群れ社会の中で暮らす動物にとって、 仲間からほめられることは大きな快感なのです。
そのうち、オオカミの選択育種が行われるようになり、畜犬として扱いやすいよう改良され、家犬が生まれたと考えられています。
犬は人間にとって、はじめての家畜。
いっしょに生活することがお互いのメリットになるうえ、リーダーに従うことに喜びを覚え、共通の食べ物で満足できる動物なのです。
次に人間は、犬に対して狩猟犬、番犬など、さまざまな性質、能力を引き出し、系統繁殖を行うようになりました。
体力があり足の速い犬からハウンド種、穴掘りの得意なテリア種が作り出され、遊牧民は羊の管理を行うためにシェパード種、コリー種をつくり、また寒冷地ではソリを引かせるためのスピッツ種も生まれました。
こうしてタイプ別の犬種が生まれ、また目的に合わせて新しい犬種を作る…人間が何世紀にもわたって行ってきた改良、選択犬種の結果、現在では350種以上の犬種がいます。
というわけで、純血種の成り立ちにより、性質や能力にそれそれの特徴を持っています。
これらの長所を伸ばす付き合い方をすれば、飼う楽しさもいっそう広がることでしよう。

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