犬のしつけをはじめる時期

しつけは早い時期からはじめましょう。
トイレのしつけは犬 飼ったその日から、そのほかの基本的なことは生後2か月を過ぎたころからスタートし、生後6か月ぐらいまでに覚えさせるのが理想的です。
成犬になってもしつけはできますが、子犬の頃よりも時間がかかりますので、子犬の頃からのトレーニングが何よりも大切です。
子犬の社会化期

生後1~3か月ぐらいの犬は、生涯の中でもっとも環境に興味き持ち、社会環境にも順応性が高い時期です。
これを犬の社会化期といいます。
この時期の適切な対応がその後の犬の性格に大きな影響を与えるといっても過言ではありません。
人間やほかの犬に対して好意的で、なおかつ飼い主に誠実な犬になるためには、この時期を見逃さないようにしましょう。
いろいろなものに慣れさせよう

家族だけに囲まれて室内で飼われている子犬は、まだ外の世界を知りません。
外にはいろいろな人や動物がいるほか、車の騒音、街の雑踏、救急車のサイレンなど、これから人間と共存していく犬には、知っておくべきことがたくさんあります。
社会化期の犬はこういった環境にたいへん順応しやすいので、外に連れ出して、社会の環境に慣れさせましょう。
この時期に外の世界を体験しなかった子犬は、神経質で臆病な犬になってしまうともいわれています。
また、よくふれあったり、多くの人に触られたり、ほかの犬や動物と遊ばせることも社会に適応させるための大切なトレーニングです。
早い時期からたくさん の人や動物と接触しておくと、後々、人間 やその動物に対して友好的になります。
こうして社会を知り、人に慣れることで、犬は飼い主との信頼関係と強い絆を築くようになるのです。
一貫性のあるしつけを

しつけはすべて一貫性をもたせることが大事です。
やっていいことと悪いことを教えるときに、家族の対応がバラバラだったり、そのときの気分で許したり叱ったりしていると、犬は何が正しいのか分からなくなってしまいます。
これでは正しいしつけができません。
ですから、しつけをはじめる前に家庭でルールを決めておきましょう。
いいことと悪いことの基準をはっきり統一させて、犬が悪いことをしたらみんなで正しい方向に導いていきます。
また、家族の誰かが犬を叱っている場合は、横から口出ししたり、犬をかばうようなことはやめましょう。
これもまた犬の意識を混乱させるばかりで、しつけには役立ちません。
また、犬は最初の印象が非常に強く残る動物です。
ですから、何か新しいことを体験させたり、教えたりする時は、その最初の瞬間がとても大切です。
「しつけは最初が肝心」。飼い主のしっかりした対応が望まれます。
社会化訓練の重要性

予防接種が終わるまでは、ほかの犬との接触も避ける傾向にありますが、しつけの上で完全に隔離してしまうのは良くありません。
予防接種が終わるのは生後3か月以降になり、それでは大切な社会化期が過ぎてしまいます。
順応性の高い時期に身につけられることはたくさんあります。
小さい頃からよく外に連れ出し多くの人に接触させた犬は、人にも環境にもすぐになじみ、とても扱いやすい犬になり、みんなに愛されて育ちます。
病気の感染が心配されますが、伝染性の病気を恐れて幼稚園へ通わせないのでは子どもの社会性が育たないのと同じです。
元気に散歩したり、遊んでいる健康な犬から病気をうつされる心配は少ないでしょう。
抱っこ散歩でお外に数分触れさせるだけでもかなり違ってきますよ。
社会化期(1 ~3か月)の子犬への対応
★ 犬の体によくふれる
☆ なるべく大勢の人に触ってもらう
★ ほかの犬や動物に慣れさせる
☆ 外の社会環境になじませる(ただし短時間にしよう)
しつけるときの接し方

まず、ほめられる喜びを体験させることです。
何かできたらオーバーにほめてあげましょう。
叱ってばかりいると犬が萎縮し、できることもできなくなってしまいます。
できたときによく褒めることがしつけのコツです。
次にボディーランゲージで意思を伝えることです。
犬は人の態度や振るまい方で状況を判断します。
トレーニングをするときは一定の言葉とポーズを決め、きちんと意思表示をしましょう。
トレーニングの決まり言葉には、「まて」「おいで」(声符)などがあり、「マテ」は犬の鼻先に手のひらを突き出す、「おいで」は手招きするというポーズ(視符)をつけるとトレーニングしやすいでしょう。
これらのサインは一貫性を持たせ、わかりやすくはっきりと示します。
上手なほめ方、叱り方
ほめ方
犬はほめられることが大好き。
飼い主に喜んでもらえたことが励みとなって次もやろうという意欲がわく。
言うことを聞いたり、上手にできたときは大げさに褒めてあげよう。
体をなでて声をかけるのがベストです
★ 犬に顔を近づけ、目を合わせ、「ヨシ、ヨシ」「イイコ、イイコ」などとほめながら、頬ずりをしたり、抱きしめたりする。
口もとから耳に向かつてなでたり、体を軽くたたくのも効果的
しかり方
しかるときはタイミングが大事。
悪いことをしようとしている時も、悪いことをしたときもすぐその場で叱る。
言葉は短くはっきりと、感情的にならないこと、体罰は人間への不信感を与えるので厳禁
★「イケナイ」「ダメ」は、厳しい顔で低くはっきりと一度だけ言う
★怒鳴ったり、たたいたりするのは犬を興奮させるだけ
★いたずらをしたときは、犬を無視する(声を出しても構ってもらえたと勘違いする)
スキンシップの方法

犬との信頼関係を築くためには、毎日のスキンシップが欠かせません。
どんなに忙しくても、犬とのふれあいの時間をつくるようにしましょう。
犬にも触られて気持ちのいいところと不快なところがあることも覚えておきましょう。
スキンシップの仕方は主に褒めることと遊ぶことです。
褒める時は犬の目の高さと同じ目線で、「ヨシ、ヨシ」などと語りかけながらなでたり抱きしめたりします。
また、遊びはストレスの発散のほか、仲間との付き合い方や上下関係を学ぶよい機会です。
いろいろな遊びを通して飼い主との関係性を認識させましょう。
ただし、主従関係をくずす じゃれ合いや、かみ癖がつくあまがみ(手などを軽くかませること) は禁止です。
また、体のどこに触られても平気な犬にしましょう。
これは体の手入れや健康診断などのときにも役立ちますから、子犬のころから少しずつ慣れさせるようにします。
犬が触られてうれしいところ、嫌なところ
心地よい
★ 口もとから耳
★ 首から胸
★ 後頭部から背中
不快
鼻先や尻尾の先、足先は外敵から攻撃されたときけがをしやすい場所なので、神経が敏感になっている。
鼻のあたりをたたくのは厳禁
★ 耳
★ 尻尾の先
★ 足先
★ 脇腹
★ 鼻先、口吻部
*ただし、体のどこに触れられても平気にしておきましょう

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